APFについて

APF(アジア民衆基金)とは何ですか?

APFは南の民衆と北の市民の連帯・交流の一つの新しい形です。

南の民衆の経済的自立に必要な資金を、北の市民が基金に寄附をし、基金がそれを低利で必要とする団体や地域社会に融資するのです。同時に、アジア各地の民衆の経験や知恵を共有する仕組みとして、相互に助け合い、教え合う役割をも果たします。

互恵を前面に、交換を日常に、再分配を準備しながら、民衆・市民が、地域と地域が、北と南が、自分たち自身の自立を目指して活動する。それがAPFです。

APFはどうやって生まれたの?

1987年、「南と北の共生」を目標にフィリピンネグロス島の民衆団体と日本の生協や消費者団体とが、砂糖産業の崩壊によって飢餓に陥ったネグロスの子供たちを救うために、「マスコバド糖」の地場生産と日本への産直輸入を実現しました。1989年には「バランゴンバナナ」の国際産直が世界で初めて実現されました。この経験から「民衆交易」事業体としてATJが、生協と市民団体の出資によって設立されました。

その後、日本とインドネシアのエコシュリンプ、日本と韓国とパレスチナのオリーブオイル、東チモールのコーヒー等々が実現しました。が、それは常に二カ国間の産直関係でありました。この対角線の関係を、南と北の全ての関係をネットワーク化して円環関係にしようというアイデアから、2008年に九州福岡において「互恵のためのアジア民衆基金・設立準備会」が開催され、2009年10月、韓国ソウルで正式に設立総会が開催されました。日本、韓国、フィリピン、パレスチナ、インドネシア、東チモール、パキスタン、インドネシア・パプアなど7カ国、300人が参加し、正式に設立、発足したのです。

APFのメンバー組織はどんなところですか?

APFは日本や韓国の生協組合、南の国々の生産者組合、各地域のNGO、フェアートレードに関わる団体で構成されています。詳しくは個々の団体のリンクをクリックするか、APFメンバーのページをご覧ください。

APFはどうやって運営されているんですか。

APFの最高決定機関は毎年秋に開催される年次総会です。全メンバー組織が一同に会し、前年度事業報告・決算や次年度事業計画・予算などが協議・承認されます。また、総会で承認された理事(任期2年間)による理事会も毎年2回開催され、会員の新規加入、融資申請の承認などを議決します。

理事名簿(任期は第12期社員総会より第14期社員総会まで)

氏名 役職 所属団体 国名
片岡 宏明 理事 グリーンコープ共同体 専務理事 日本
日高 容子 理事 グリーンコープ生活協同組合連合会 会長 日本
林 洋一 理事 生活クラブ事業連合生活協同組合連合会 常務理事 日本
高橋 宏通 理事 パルシステム生活協同組合連合会 常務執行役員 日本
山下 万里子 理事 (株)オルター・トレード・ジャパン 代表取締役社長 日本
市橋 秀夫 理事 NPO法人APLA 共同代表 日本
キム・ユンヒャン 理事 ドゥレ生協連合会 会長 韓国
チョウ・ワンソク 理事 ハンサリム生協連合会 会長 韓国
ノルマ・ムガール 理事 オルタートレード・フィリピン社 会長 フィリピン
イッサ・アイシャトラ 理事 アルリーフ社(PARC事業会社) 理事 パレスチナ
依知川 守 監事 NPO法人 日本ファイバーリサイクル連帯協議会 理事長 日本
石川 雅可年 監事 エスコープ大阪(生活クラブ) 専務理事 日本

 

さらに会長、副会長らより事務局が構成されています。事務局は(株)オルター・トレード・ジャパン(ATJ)社内に置かれ、社員1名が事務局長として融資事業のモニタリング、総会・理事会準備、日常の業務を執り行っています。事務局の運営は収益事業を行っているメンバー組織からの会費で賄われます。

融資事業はどうやって運営されているの?

融資事業の財源は、民衆交易品をメンバー組織の組合員・会員が購入することを通して集められる寄付金及びメンバー組織からの組織的な拠出金によって造成される仕組みとなっています。 融資に申請できるのはメンバー組織に限られます。総会で決められた融資枠に沿って、申請は理事会に提案、承認されます。借入団体は毎年、事業報告を事務局に提出し、総会で報告します。2022年7月時点で13事業に対し、計82,943,306円融資しています。

また、2013年より幹事社員制度に基づく新たな融資の仕組みが出来ました。これは、APF事務局に代わって一定の資金を融資する権限を与えられたメンバー組織(幹事社員)が、現地の人びとと事業の成功に向けて一緒に活動する制度です。2022年7月現在、フィリピンとパレスチナの2つのメンバー組織が幹事社員となっています。

詳しい事業はプロジェクトをご覧ください。

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メンバー